最近のオムリエ活動を簡単に。

AERA with Baby」

 6月号「おむつなし育児&おむつはずし」特集にちょこっとコメントが載っています。おむつ洗いなどに積極的に関わるのは、将来の投資につながる、という文意です。

 ちなみに、この特集、本編の方では、ナチュラルマザリング「ビバ! 布おむつ!」に出ていただいた三砂ちづるさんや、アズマカナコさんがコメントを寄せております。なかなか、面白い。

 さらに、後半の防災特集ページには、ナチュラルマザリング電子版で執筆いただいた、あんどうりすさんがフィーチャーされております。あんどうさんとは別冊企画を進めていますので、お待ちください。

http://aerababy.jp/



しんぶん赤旗

 7月の毎週金曜日に子育てエッセー「父さん奮闘記」を書いております。

 もともとは、2月の同紙の「ひと」欄でオムリエ父さんとして紹介してもらったのが縁で、そのときの担当の人が声をかけてくれたものです。

 オムリエになった経緯から、子どもやツマとの関係、他のオムリエさんたちのおはなしなどなど、リアルな「お父さん育児」を紹介しようと思っています。どうぞご覧ください。

http://www.jcp.or.jp/akahata/html/menu2/index.html

小児科医真弓定夫先生に聞く、震災と原発事故後のこと。

リンクを一点。


ナチュラルマザリングNo.1〜3で「小児科医真弓定夫の肖像」を連載していただいた
関良一さんの記事が、自然育児友の会のHPに掲載されています。


「子どもたちに未来はあるか 〜真弓定夫先生に聞く、震災と原発事故後のこと〜」


http://shizen-ikuji.org/

ホリスティックな対策、整体的親子のお手あて。

リンクを二点。


ホメオパスにして公認オムリエの下山田吉成さんの、
放射能へのホリスティックな対策。読む方は、自らの判断を大切にしてくださいね。
http://himorogian.jp/tayori/


ナチュマザ整体号のあやまるさんの、整体的「親子のおてあて」です。
ママの手は魔法の手*番外編*災害時。
http://seitaitekikosodate.jimdo.com/

ナチュラルマザリング臨時版 その4「赤ちゃんのそばで」

「親子の防災ノート」その4
 

いとうえみこの「災害時だからこそ赤ちゃんのそばで」


【日常の暮らしにあたりまえにあることが助けになる】

赤ちゃんを守るために「お母さん」を守って!

 赤ちゃんのいる暮らしを考えると、おっぱいを飲んで、おむつをかえて……災害時の赤ちゃんとの暮らしではおっぱいとおむつがいわばライフラインです。水や物資の輸送がストップしてもそれだけは何とかしなくては……。

 そこで助けになるのが、おっぱい育児とおむつなし育児かもしれません。粉ミルクやお湯の調達、ほ乳瓶の消毒などの心配もなく、余震の恐怖、慣れない不便な環境にあっても、ぐずったら即あげられるおっぱいに助けられることも多いことでしょう。たとえ量が出なくても、免疫物質は他では補えない大切なものです。授乳中はお母さんからもα波が出ると言いますから、与えるお母さんもつかの間の落ち着ける時間になるでしょう。

 災害時のおっぱいと言えば、心配なのがショックや恐怖、不安、ストレス、疲れ、空腹などの影響で、母乳が出にくくなるということ。でも、しっかり休んで、何度も何度もあきらめずに吸ってもらっていれば、また出るようになりますから心配いりません。被災時の対応マニュアルには、出にくくなった時に備え、粉ミルクと調乳用具の用意を呼びかけるものがありますが、赤ちゃんを守るためにはそういった備品よりも、母親を守ることを優先してほしいと思います。なにしろ、妊婦と同様、授乳中の母親は二人分の命を預かっているのですから。

 また、紙おむつの調達や布おむつの洗濯がかなわない時、少しでもおむつなしで排泄できた分だけは、ライフラインの復旧を待てる自信になります。もちろん、できる時だけでいいんです。持ち運び便利なおまるも役立ちそうですが、外出時のおむつなし育児用に口の大きめのペットボトル(男の子おしっこ用)やキムチなどの容器(女の子おしっこやうんち用)を使っている話も聞きますが、これらはきっと災害時にも使えますね。ちなみに、ロングスカートの中におまるを置いて、親も用が足せたという報告もありますから参考まで。

 中越地震の際は、わずか2〜3日の間に、幼い子を持つ家族の姿がほとんどの避難所から消えてしまったそうです。自宅等行けるところがある場合はいいとして、そこしか行ける場所がない母子が避難所でも安心して生活できることを祈ります。

そんな時こそぬくもりを伝え合って

 おっぱい育児もおむつなし育児も、人が持っている身体機能を生かした子育て。昔からあたりまえにされてきたシンプルな方法が、環境の整わない災害時にも役立つんですね。そして、赤ちゃんだけでなく、母親もそのぬくもりに包まれて幸せな気持ちになれるとみんな語ってくれます。災害時には、不幸にも大切な人やモノを失うことも起こりますが、そんな時、このぬくもりにどんなにか心慰められることでしょう。

 生まれたばかりの赤ちゃんは、母が身にまとうように赤ちゃんと過ごすことで安心を得、母子の絆は深まっていきます。おっぱいタイムもおむつなし育児もその一部。

 子どもは成長とともに一定の距離を保っては離れ、また戻ってくることを繰り返しながら、外の世界へ興味を広げていくわけですが、災害時には、少し前の月齢や年齢に戻ったつもりで、おんぶや抱っこ、時には添い寝で体を寄り添わせることを大切にしたいと思います。再び子どもが安心して離れていけるようになるまで、互いにぬくもりを伝えあうようにして乗り切りたいですね。



【お役立ち情報】

*離乳食:

少し大きくなった赤ちゃんのための離乳食ですが、私たちがふだんからお伝えしているように、基本は親のものを取り分けることで大丈夫です。塩分は必要なものですから、ごはんを中心に、少しずつ与えてあげましょう。モノも何もない時は、昔ながらの噛んで与えるという方法も助けになるでしょう。もちろん、母乳も一緒に与えてあげましょう。

*お絵かき:

大きな子たちには、用意できたらお絵かきや簡単な工作あそびをさせてあげましょう。子どもたちなりの方法で、表現し、怖かったこと、つらかったことを吐き出していきます。

*わらべうた:

わらべうたのゆったりとした独特の雰囲気は、つらくかさついた気持ちをおだやかにしてくれます。ちいさな声で口ずさんでみましょう。

●おむつ替えの時に…いちり にり さんり しりしりしり(しりしりしり、でお尻をくすぐる)

●抱っこした時に…ここは かあちゃんにんどころ ここは とうちゃんにんどころ ここは ねえちゃんにんどころ だいどうだいどう

●おんぶした時に…きょねんのややと ことしのややと くらべてみれば おんなじことよ まいとこまいとこ ばぁ



【被災地のみなさんへ】
 呆然としてしまうような信じられない状況のなかですが、子どもはいつのときも未来の勇気です。抱きしめてぬくもりと勇気を分け合いながら、どうぞ生きていてください。きょう生きて、明日生きて…私たち全国の母たちも、何か応援できるその時までは、できることをしながら祈りたいと思います。

いとうえみこ/NPO法人自然育児友の会理事 

* この記事は、ナチュラルマザリングNo.4にて掲載予定の原稿に本人が加筆訂正したものです。



【編集部より:あんどうりすさんからミルクの方へ】

「ミルクの方は、哺乳びんが消毒できない場合を想定して、使い捨てできる小さな紙コップと使い捨てスプーンを用意しておいてくださいね。
 サカザキ菌やサルモネラ菌などの感染防止として70度以上のお湯で溶かして冷まします。ミルクを赤ちゃんの口に注ぎこむのではなく、コップに赤ちゃんの口をつけて、赤ちゃんが自分で飲めるようにしてあげてください。2時間以上たったミルクは捨ててください」


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ナチュラルマザリング臨時版 その3 持っておきたい防災グッズ

「親子の防災ノート」その3 持っておきたい防災グッズ

【バッグ】

「アウトドア用のリュックが最適!」

大きさは、赤ちゃん連れで、おっぱいの人なら20リットルくらい、ミルクや布おむつなら25リットルくらいを目安に。



【とても便利! 5点セット】

「携帯電話」

 電磁波や化学物質過敏症などの理由で、携帯を持てない場合は、ラジオなどの手段をつかって、とにかく受信を心がけて。

「ナイフ」

 使う場面の多いハサミや、とげ抜き等に有効なピンセットを装備している多徳タイプがベスト。(編注:包丁でもOK。「切る」ことが必要とされる場面は意外と多い。ただし出来る限り包装して持ち歩いて。新聞紙でもOK)

「ホイッスル」

 倒壊物の下敷きになるなどして動けなくなった場合に、自分のいる場所を、できるだけ早く近くの人に知らせることができる。軽い息で吹いても大きな音が出るものベター。

「ライト(出来ればLED)」 
 熱効率のいいLEDがベスト。キーホルダータイプもヘッドライト型、いずれも有効。携帯電話もライト代わりに。ただし携帯の電池はできる限り大事にして。子どもに持たせて光らせると、暗闇で位置確認もできる。

「輪ゴム」

 授乳中、ちょっと目隠ししたい時にハンカチと服をとめたり、屋外でも目隠しに布を木にくくりつけたり、様々に役に立ちます。クラッシュ症候群対策に役立ちます。そのほか便利ですから持っていてください。


備考:クラッシュ(挫滅)症候群
 災害時に手足や腹部などが長時間圧迫されることによって、筋細胞が損傷を受け、傷害や壊死を起こす。その後圧迫された状態から解放されると、壊死した筋細胞からカリウム、ミオグロビン、乳酸などが血液中に大量に漏出され、急性腎不全や心停止に至ることも。



【便利な防災グッズ】

「アウトドア用ざぶとん」

 床からの冷気を避けるには、段ボールなど、風を通さず断熱になるものを。 

「防水バッグ」
 カヌー用品などを入れる防水性の高い素材のバッグは、ゴミ入れに、汚れたオムツ入れにと活躍。

「マスク」

 火災時は煙から逃れることが優先。出来れば子どものマスクの内側にウェットティッシュをいれて低い姿勢で脱出を。震災後の塵対策にも防塵マスクがおすすめ。

「ストッキング」
 三角巾の代わりとして赤十字が推奨。巻き方は勘で大丈夫。頭にケガをした時にかぶったり、包帯に代わりにも。

「タオル/手ぬぐい」
 布オムツのインナーにも使われるマイクロファイバー素材のタオルは、吸水率が高くベター。天然素材では、手ぬぐいも早く乾いていろいろ応用できるのでとてもおすすめ。

「ヘルメット」
 一番安心なのが地震対策用のヘルメット。自転車用ヘルメットを可。ただしメーカーが保証しているわけではないので、使用は自己責任で。

「財布」

 災害時は印鑑通帳がなくてもカードに記載されて口座番号がわかればお金を引き出す事が可能。身分証明所となるようなナンバーや、子どもたちを含めた保険証の番号等も控えておけば安心。

「防災マップ」
 可能だったら。近くの避難場所、備蓄倉庫、災害救助道具、AED設置場所、災害時拠点病院、医療救護所、アレルギー対応の有無もあらかじめ確認しておく。

「ラジオ」
「絆創膏」
「水筒」


備考:MIKU ホームページも参照ください。
http://www.kosodate.co.jp/miku/vol22/22_02.html

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ナチュラルマザリング臨時版 その2 防寒、トイレ、避難所対策

「親子の防災ノート」その2 防寒、トイレ、避難所対策


【防寒について】


1 コツは

「自分の体温で温められた空気を閉じ込めるイメージで!」
「薄い洋服を重ね着して、空気の層を作る!」


 発熱源は、服ではなく自分。自分の体温で温められた空気の層を閉じ込める事が防寒のコツです。薄い服を重ね着して空気の層を作るようにしましょう。また、首や脇、足首やおなか、仙骨を温めると効果的。状況によっては、寝る際に帽子などで頭を温め、カバンに足を入れるなど足首に空気の層を作ってください。
 ダウンはとても暖かく、軽く、コンパクトになるので、冬山用の寝袋によく使われます。発熱源である肌に近い部分で着たほうが、ふくらんで空気をたくわえ温かくなります。上着としてではなく、肌に近い部分で着るのがアウトドアの知恵です。ダウンの上着は、雨に濡れるとダウンが縮んで、全く温かくないことも知恵として知っておいてください。
 ダウンを肌の近くの中間着として着て、その上に防水、防風のものを着ると、軽量の服で寒さ対策ができます。軽いダウンウェアを部屋着やパジャマがわりにすると、災害時そのまま外に出ても平気です。女子は腰に何か巻いてみて。
 空気の層を上手につくることが、温かくなるコツです。中間着として軽くて温かい服を上手に重ね着すると着膨れになりません。着膨れになると、動きにくいだけでなく、汗をかいてかえって冷えます。アウトドアのウェアリングでは、インナー、中間着、アウターという概念が基本になります。



2 防寒に役立つ着かた


「下着/中間着/アウターの3層が基本、特に下着に気を使う」

「コットンより吸乾拡散ポリエステルのほうが寒くない」
「ウールやシルクの下着は暖かい」

「防風に気を使って、上着はできればアウトドアレインウェアを」


 冬山に入る人たちは、下着に一番気を使います。防寒の観点でいうと、コットンは、保水性が高く、汗を吸ったら吸ったままになるという性質があります。汗をかいたらすぐに着替えるのが正しいコットンの着方です。
 アウトドアの人たちの下着には、汗を吸ってすぐ乾く吸収拡散性のある特殊なポリエステルを着ることが多いです。
 ポリエステル、シルクよりも暖かいのがウールです。ウールは、水分を吸収すると発熱する性質があります。ただし、体温より約二度以上あたためると暑すぎて、汗をかいてしまってからだが冷えます。
 シルクもおすすめです。シルクはコットンと同じく保水しますが肌の水分量以上の水分は放出するので、しっとりとしているけれど冷えない。タンパク質が肌の成分に近いため、低アレルギー素材ともいわれています。
 寒さを防ぐために、次に大事なこと防水、防風に気をつけることです。例えば風速1メートルの風が吹けば体感温度は1度下がります。上着はレインウェアなど防水や防風できるものにしましょう。フリースは部屋の中で着たり、防風のものと合せて使うとあたたかです。でも、外で風にあたると、そのまま風を通します。



3 敷くものやくるむもの


「下に敷く物は空気を通さないものを」

「新聞一枚でも暖をとれる」

「シートでくるんで暖をとるときは、じっとすること」


 銀色の「エマージェンシー(緊急事態)シート」などのアルミ蒸着シートは、体温を熱源として、まわりの空気を閉じ込めるから温かくなります。熱源は自分です。ですので、覆ったらじっとしていないと温かくないのです。ぱたぱたすると中の暖気が逃げてしまって一瞬にして冷えます。
 また「避難所」で眠れるかどうかは、下に断熱素材のものを使っているかにかかってきます。前述のキャンプ用銀マット、柔道用のたたみ、物資が入っていた段ボール、パッキン(ぷちぷち)などがよいです。 段ボールで仕切りを作ると温かく、プライバシーも守ることができます。



【トイレ】


「自宅でも水が流れないことを想定して」

「ゴミ袋やペットボトルに生理ナプキンや新聞を入れて代用可」

「地面を掘って目隠ししてもいい」

「その場の状況で臨機応変に」


 災害時に確保が難しくなるのが、トイレ。
 地面を15センチ以上掘ると微生物が分解しやすいので、まわりに土地がたくさんあって、人が少ないのであれば、あとは目隠しさえできればということになります。マンホールがトイレになる公園など、自治体が整備しているところもあります。
 個人宅では、地震のあと、最初にトイレを使う時から流れないものと想定しておかねばならないことが忘れられがちになります。(正確には2回目から流れないことが多いようです)トイレに貼っておいてもいいかもしれません。仕組みを真似してゴミ袋やペットボトルで作成したりできます。
 2、3重にしたゴミ袋に紙オムツの内側の吸収体(ポリマーの部分)の部分を破りとったものや生理用ナプキンを入れて便器にとりつけます。新聞紙をいれても布をいれてもかまいません。ゴミ袋などに吸収するものをいれて簡易トイレにします。尿と便を一緒にすると臭いが強くなりますよね。わけて処理するとよいです。紙オムツの吸収体のみ破るのは、外側は、防水になっているので、オムツカバーとして何度か使えるからです。カバーの内側に生理用ナプキンをとりつけると、備蓄品が少なくてすみますし、さらしや布を吸収体にもできます。カバーについては、レジ袋の両側を切って、オムツカバーにもできます。
 その他、ペットボトルの上部3分の1をカットして、上部は逆さまにして下部にいれこみます。そうすると、しびんみたいなものができますよね。検尿の要領で女子もできるということです。たまったら、上部を元の形にもどして、下部とジョイントした部分をガムテープなどで固定して、ふたをして捨てます。
 ペットボトルしびんで導入して紙パックに汚物をいれて、ガムテープでとめることもできます。
 もっとも、布オムツ、布ナプ、オムツなし育児で慣れていたら、いつもそれはもういろいろ工夫していますから、その経験は、災害でも生きてきます。布ナプに慣れていると、仕組みがわかっていますよね。ネル布だけでもいいけれど、下に防水のものがあったほうが安心。防水のものは、ラップ、ゴミ袋、ガムテープなどで作成できます。トイレは最も深刻になりやすので、念のためアイデアを詳しく書きましたが、いまの皆さんの状態は、日本中探してもめったにいない、うんちとおしっこのプロフェッショナルですよね(笑)。自分が鍛えられていれば、そして仕組みがわかっていれば、アイデアはその場で浮かんでくるのではないかと思っています。アイデアが浮かぶ自分が、アイデアそのものよりも役にたちます。


【備考:避難所について】

 避難所は、情報や物資が集まる利点があるものの、赤ちゃんや子どもには決して楽な場所ではありません。自宅でいても、リストに記載したり、配給の時間に並ぶと、物資の支援が受けられます。
 避難所に居づらくて車で寝泊まりする人も多くいますが、車は体が伸ばしにくく、エコノミー症候群で亡くなられた方もいました。それだけでなく、車はテントよりも寒いです。鉄なので、熱しやすく冷めやすい。布団をそのまま外に持ち出して寝た方もいたそうですが、夜露で、こどものおもらしよりも濡れた状態になりひどく冷えます。命にかかわりますから、絶対にやめてください。
 通常は、自宅、テント、被害のない親戚や友人宅、どうしようもない時には、避難所というイメージです。東京近郊では地区災害時待避所協力農地といって、災害時、農地や空き地にテントを張ってよい場所があらかじめ決められています。農産物も提供されます。児童館、保育所は「避難所」ではないので開放されないところもありましたが、現在、開放されるという所が増えています。
 災害から離れた場所などで、親子のためにお寺に宿泊が可能になる場合もあります。おうちを開放してくださる方もいます。ちいさいお子さんがいると素早い行動が難しい場合があります。また、みなが頑張っていると、もっと頑張らなければと自分を追いつめがちです。生き残っただけでも想像を絶する頑張りをしてきてこられた事でしょう。これ以上ないほど無理されていると思います。こんなことを言うと不謹慎に思われるかもしれませんが、十分に頑張っていますから、その場から逃げてもいいですからね。弱くてもいいですからね。いろんな価値観の親子がいます。いろんな判断があると思います。私はどれが正しいということはないと思っています。生物は多様性を持つ事で生存可能性を高めているのです。自分と違う考えの人を責めたりしないで、それぞれの判断が尊重されればいいな、その人の気持ちが災害時でも大切にされたらいいなと思っています。


☆参考:行政が発する避難情報

●避難準備…避難に時間がかかる赤ちゃん連れ、妊婦、お年寄り等が避難を始める段階
●避難勧告…すべての住民が避難を始めなければならない段階
●避難指示…すべての住民が避難を終わらせていないといけない段階で、建物内に残ることはできない


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ナチュラルマザリング臨時版 その1 子どものケア

「親子の防災ノート」

はじめに

 みなさんにとって一番大切な宝物はお子さんですよね。生きていれば何とかなります。
 もちろん震災時も震災後も肉体的、精神的に辛いことはいっぱいあります。
でも、まずは、生き残ってほしい。そう願ってお話しています。

 残念ながら世の中には、そこにいたら100%助からない場所があります。
もし、地域のみなと力をあわせて助かる可能性が増やせるなら、そうできるようにしてください。子育てに優しい街は、助け合える街なので、災害にも強いのです。

 ここでお伝えするのは、主に個人が、ほんの少しでも生存の確率をあげるためできる知恵です。

 マニュアルではなくて、自分自身が知恵からアイデアを生み出せれば、自分が一番役に立ちます。そのことを忘れないでください。 

あんどうりす


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「親子の防災ノート」その1 子どものケア

*末尾にアレルギーを持つお子さん用のカードの書式があります。


【おむつについて】

●紙オムツ=洗濯がいらない。なるべくコンパクトに、長持ちする工夫を。紙のポリマー部分は1度使ったらそこだけ破りとり、2回目は肌にあたる部分に生理用ナプキンをあてておくとか。

●布オムツ=布はどんどん捨てられるようであればベター。さらしが一本あると、いろいろ使えます。

●タオルやさらしの手ぬぐい=代用可。レジ袋の端と上部をきってオムツカバーにも。

「布オムツ、布ナプ、オムツなし育児での経験は、災害でも生きてくる!」
編注:おしりがきれいに洗えないのが盲点になりやすいが、水分を確保するなど、臨機応変な対応を! 


【赤ちゃん、子どもの防寒対策】

1 赤ちゃんの上着はレインウエアがベター!
最低限の上着として、赤ちゃんのうちは、レインウエアが一枚あれば大丈夫。動き回るようになり、服の劣化が激しくなる時期には、防風で中綿があるような服を一枚追加しましょう。微調整は中間着で。

2 中間着
フリースは中間着として防風素材とあわせれば、この条件にぴったり合致します。ただ、静電気が発生しやすい。ウールもそうです。空気が乾燥した所や、特に室内で発生しやすいです。

3 空気の層を作る!
デッドエアなどと呼ばれる。衣類の間に抱きこまれる動かない空気の層が断熱材のようになり温かくなる。


【これから:子どもへの精神的ケア】

「大事なのは、何よりもまずハグ!」

お子さんをいっぱい抱っこしてあげて。お互いに癒される。それから、おっぱい。ショックで赤ちゃん返りしたりするので、子どもが大きくなっていても、おっぱいやミルクと言われたら、まねごとでいいので、応えてあげて。

☆参考:
精神的ケアについて詳しく書かれたブログ。

「未来予想図実行委員会」 http://plaza.rakuten.co.jp/braveboy/

地震の瞬間、赤ちゃんや子どもたちがどうなっているのか、イメージしにくいと思います。このブログでは、新潟中越沖地震から現在まで、何が起こったのか、どんな支援があったのか、何が必要なのか、時系列で書かれています。


【アレルギーのお子さんを持つ方に】

アレルギー用緊急カードのフォーマット
(携帯電話が通じない場合でもメールは通じる場合があります。)

(   )はアレルギーをもっています。倒れていたら、救急車を呼んで至急病院に運んでください。また、飲食することができないものには赤い○が、触れる事ができないものは青い○がついています。他に(    )という注意点があります。ご親切にいただいたものをお断りするのは恐縮ですが、どうかご協力お願いいたします。

● 氏名
● 普段の呼び名
● 生年月日
● 性別
● 住所
● 保護者氏名
● 保護者の連絡先 携帯 メールアドレス
●かかりつけ病院名・担当医 連絡先
● もっているアレルギー名と症状
● 具体的なアレルゲン

● 食べられるもの 料理法 など


*アレルギー対応ミルクを、非公開で置いてくださっている自治体もあります。


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