オムリエテスト。

 ワタクシのムスメは、ゴキゲンな音楽が流れると、ビートに合わせて踊り出します。腰をくねらせ、上体をぐるぐるまわして、手もうちふるわせる。さらにいい感じになってくると、ステップをどたどたと踏んで、やおらじべたに寝そべって、ブリッジ的なポーズを取って、頭を支点に体を前後にゆすります。

 ムスメの勇姿を見て、弟である1歳2カ月のセガレは、姉ちゃんに遅れるなとばかりに、きゃっきゃと歓声を上げながら、はいはいの姿勢で首を前後に激しくふりたてます。

 ロックフェスの会場で見られるような熱きダンス。それらは、音楽そのものに、そうでなければ、大地やら神やらにささげられる踊りの最も原始的な形態もかくやと思わせるばかりに土臭くもあります。

 にしても、のどかな童謡の奥底のどから、ワタクシのコドモたちは、ヒップポップ(ブレイクダンス)とヘヴィーメタルヘッドバンキング)の要素を抽出するのか。穏やかな幼少時代をすごしたワタクシには判らないのではあります。